あおい、ニューヨークへ行く(NY流和食、ブロードウェイのショー)
この奇想天外オフ会の主な登場人物は、NY在住のS嬢(私と同い年)、NY在住、S嬢の男友達(私よりちょい年下)、関東出身のY氏(S嬢彼様と同じ年くらいか?)、H夫人(私より一回り年下)、東北某県出身のM夫人(H夫人と同年輩)
まぁ、つまり、ネットを介して知り合った仲ゆえ、年齢も住まいもバラッバラ。
私はその中のY氏とS嬢以外は初めての顔合わせでありまして、こんな顔合わせの仕方もネット世界にいたからこそ。
インターネットのお陰で、世の中、面白くなりました。
皆の荷ほどきが終わって一息ついた頃、そろそろ遅い時間になりかけてましたが、とりあえず軽く夕食を食べに出かける事になりました。
渡航組+S嬢の5人で出かけたのは、ミッドタウンにあるイーストという和風の居酒屋さん。
アメリカの、それもニューヨークまで出かけて和風料理?なんて言う人がいるかも知れないけど、これが面白いんです。
飲み物のリストを見ると、私の大好きな信州の地酒「真澄」がある!
当然のようにそれを注文。
すると枡に入ったコップ酒と共に、チェイサーとして水の入ったグラスが出てきた。
う〜む。。。。 日本酒にチェイサーなんて、あたしゃ初めての体験だったぞ(笑)
こういうギャップが楽しめるから、海外で日本食を食べるのも、味さえ過度に期待しなければ、良い思い出の一つになります。
面白いと思ったのは、3種の巻き寿司。
海苔の代わりにアボガドの実をスライスした物に巻き込んだ「ドラゴン・ロール」
アボガドのグリーンを青龍の鱗に見立てていて、いかにも西欧人の喜びそうなオリエンルテイスト。
こんなのはやはり、ニューヨークならではの物なんでしょうねぇ。
アスパラを巻き込んだ細巻き寿司も、日本では見られない。
生の魚と野菜を巻き込んだサラダ巻きも、ちょっと変わってて美味しかった。
量というか、大きさを見て驚いたのは「茄子のしぎ焼き」
日本から持ち込んだ煙草の箱と比べて貰えば納得して貰えるだろうと思われ・・・・・・
和風居酒屋でお腹がいっぱいになった後は、ちょっと腹ごなしにその辺りを散策しました。
この時間帯で、もう23時を廻ってしまっていたけど、人通りは絶えない。
お店もほとんどがまだ開いてる。
聞くところに拠れば、この辺りは明け方の4時まで眠らない街と言われてるとか。
通りの一部には、クリスマス・イルミネーションがまだ飾られたままで、最盛期に来ればもっときれいだったろうと思うと、ちょっと悔しい気もします。
そしてふっと立ち寄ったイタリア系のカフェテリア。
あの・・・・・、もうシッカリ満腹なんですが、まだ食べるの???
などと言いながら、私もしっかりと別腹にチーズケーキなどを押し込んでおりました。
我々がケーキをほおばってると、数名の警官が休憩に訪れ・・・・・
向こうの警官って、デカイねぇ!
そして、怖そうでした(汗)
まるで牛のように5つくらい別腹が欲しいと思うほど、本場のケーキの味は美味しかった。
でも、それは大きな勘違い!
そのお店は甘さ控えめのケーキを作ってますけど、アメリカ本土のケーキ屋さんで作られるケーキは、大抵は物凄く甘いらしい。
後日は、そのものすごい甘いケーキをドッサリ頂く事になり、当夜は12時過ぎに宿舎に帰り着くと、旅の疲れが手伝っくれたのか、グッスリと熟睡する事が出来ました。
1月14日。
朝6時に起床。
頑張って起きたのではない、ただ早く目が覚めちゃっただけ。
旅先だと、よほど疲れていても案外早く目が覚め、すぐにお風呂に入ったりしてゴソゴソするんだけど、ここではそうもいかない。
我々の利用していた宿舎はドミトリーでありまして、つまり、ユースホステル風に見知らぬ者同士を同じ部屋に詰め込んでいくシステムになっているんです。
だから、同室者も我々内輪の人間だけではなく、二人の先客がおられました。
それ故、皆が未だ眠ってる時にガタゴトと物音を立てるわけにはいかないの。
屋内では全面的に禁煙になってるため、ソーッと5階まで上っていってテラスに出てみると、ちょうど太陽が昇り始めるところでした。
太陽は、摩天楼の向こうから昇ってくるわけで、実際に太陽そのものの姿を見るまでにはかなり時間が掛かる。
それでも、ビルに反射した日の光はきれいでした。
このドミトリーは、一軒の独立した建物をドミトリーとして使っているのではなく、アパートの一部をドミトリーとして経営するように借り受けてるようでした。
だから、女性専用部屋だけ3階にあったり、チェックインの受付をするためのリビングは5階、実際の寝室は5階の屋根裏であったりして、部屋を移動する際は全く他人の家の前を通る事になっていて、かなり変わったところでした。
写真で見ただけではオシャレに見える階段は使い難く、踏み面が狭すぎてかなり危険。
この階段の上に寝泊まりしたY氏は、スーツケースを持って上がるのに大変苦労してたけど、実際、何も持たずとも、上り下りするだけでも手すりをしっかり持たないと怖くて怖くて(汗)
ササッと階段を駆け上がるなんてほぼ不可能でした。
私がこの宿を選んだのは、廉価だというのもありましたが、経営者が日本人なので日本語が使えると言う事と、治安の良い場所に立地してるため、防犯上の心配はほとんど無いと思ったんですが、
確かに、鍵はゴツイ二重ロックだし、建物そのものに入る時にも、鍵を持っていない場合は中から開けてくれる人がいないと入れないので、よほどの事がない限り泥棒さんの心配は無し。
でも、別の意味で、ドミトリー内に大変危険な面があり、年輩の方や体の不自由な方、小さなお子さんと一緒に旅をされる方々には、決してお勧めできないところだと思いました。
この宿を紹介しているHPには、いかにも使い勝手の良さそうなキッチンの写真があり、私がこの宿を選んだ理由の一つにもそのキッチンの事があったのですが、実際はとても使える代物ではありませんでした。
備品が揃ってなくて使いづらいと言うのはどこでもありがちなことで、特筆するほど珍しくはありませんが、レンジフードのあるべき場所に木製の棚があったりして、普通にやかんで湯をわかすだけでも棚が変形するか、もしくは焦げちゃうか、なんて状態。
レンジ周りの壁も耐火材の使用はされてなくて、紙製の壁紙に汚れ除けのビニールが貼られているだけ。
換気扇だって、ほんの申し訳程度の物がくっついてるだけで、ちょっと臭いのでる物を作ると、部屋中に匂いがこもってしまう。
当初の予定では、到着日にターキーを焼くはずだったのですが、それをオーナーに告げるとあからさまに嫌な顔をされ、そして我々メンバー以外の同室者が居たため、その方々に料理の臭いで迷惑を掛けるわけにもいかず、この計画は後日に見送りとなりました。
本当に、こんな所でサンマなんか焼いたりした日には、あっと言う間にスプリンクラーが作動しそうな案配、クサヤなんて焼いたら即刻国外退去って事になりそう(苦笑)
むしろ、日本の消防法に照らし合わせると、確実に厳しい指導を受けるような造作になっていて、こんな状態でドミトリーとして使用できるように、正式な州の認可が下りているのか、多分に疑問が残りましたな。
部屋の壁には、緊急時の連絡先としての電話番号が記されてましたが、後日には、その緊急時とやらにも遭遇してしまい、慌ててオーナーに電話をしたけど通じない。
電話が通じないなら、連絡先の番号など書かれてない方が、諦めが付いて良いかも知れない(苦笑)
これでも、女性専用部屋に泊まってる我々はまだまだマシな方でした。
男女兼用部屋の入り口には、ドアが無くてのれんが掛かってるだけで、見る気がなくても中は丸見え。
上から掛ける寝具として用意されているのは、どの部屋でも毛布と薄いベッドカバーのみなので、廊下の暖房をガンガン入れないと、この時期はさぞ寒かろう。
これじゃあ、着替えさえもできないんじゃ無かろうか。
安全で便利な場所にあるのに廉価だと喜んでいたら、とんでもない所に落とし穴がありました。
メンバーが皆起きてきて朝シャンも終わり、5階のリビングに勢揃いして落ち着いた頃、S嬢がベーグルを持って迎えに来てくれました。
ヤッパ、本場のベーグルは違う!
ふんわり柔らかく、そしてモチモチしててとても美味しかった。
ベーグルに塗りつけるフレーバーも、クリームチーズにネギを混ぜ込んだものと、ブルーベリーを混ぜ込んだ二種を用意してくれ、朝からグルメ気分。
しばしは宿の不備も忘れてご機嫌になってました。
朝食が終わると、S嬢の車でマンハッタン島から離れた所にあるアウトレットモールへお買い物。
マンハッタンからは、時速60マイルで一時間くらい掛かる距離ですが、その途中の景色が面白かったです。
早朝は晴れていて昨日の暖気も残って過ごしやすかったのに、S嬢がやってきた時には春雨のような暖かい雨模様。
車が先に進むに連れて、雨はドンドン強くなり、20分もするとほぼ集中豪雨的な有様。
マンハッタンの北西、ワシントン・ブリッジの手前まで来ると、港に大きな空母がデーンと停泊してました。
おおーっ! さすがにアメリカやぁ!
ワシントン・ブリッジを越えると、周りの景色が一変します。
煉瓦造りのアパルトメントやマンションは姿を消し、落葉樹の生い茂る小高い丘がそれに代わります。
ニューヨークは太古に出来た厚い岩盤の上にある町で、ここまで来るとその岩盤そのものをはっきりと見ることができます。
堆積した土や砂の層がきれいな水平の縞を描いたまま岩盤に変わり、自然に出来たものとは思えないほどの正確さで縞模様が延々と切れ目無く繋がっている。
こんなのは、しょっちゅう断層の動いてるような日本では、多分目にしないものだろうと思われました。
厚い上に固い岩盤なのだろうか、ほとんど風化が進んでいず、その上に根を下ろしている木々は皆揃って栄養が余り行き渡ってないのか、何気に頼りなさ気な雰囲気。
雨が強くなると、地面にしみこんでいかない雨水は滝のように道路まで流れ落ちていて、それなりに見ていて面白いものでした。
それを後ろに座ってる3人に告げようと振り返ってみると、あーらら! 3人とも寝落ちしちゃってるよ(笑)
元気なのは、運転手と助手席の私だけだったのね。
しばらくすると車の窓ガラスが急に曇り始めてきました。
NYでは、気温の移り変わりがすごいと聞いていたけど、まさに気温はこの時点から急下降。
車に乗り込む際は、+11度くらいはあったらしいけど、1時間も経たない間に、気温は−2度まで落ち込んでました。
降っていた雨は、見る見るうちに猛吹雪に変化していきました(汗)
猛吹雪が収まりかけた頃、アウトレットモールに到着。
「ウッドベリー・コモン」 http://www.premiumoutlets.com/japan/centers/woodbury.html
私の感想。
デカ!! 広っ!! すごっ!!
面積はどのくらいあるのかわからない。
その広大な敷地には、世界中の有名ブランド店がアウトレットの店を開き、悪天候の平日だというのに、朝早くから大勢の買い物客で賑わっておりました。
そして約半日は、我々も買い物三昧。
欲しいと思ってても、まず手の出せなかった品物が、ここでは半額くらいで手に入り、ましてや今はバーゲンの時期。
20%〜75%OFFのプレートがあちこちに見られました。
私も家族や友人向けのお土産を買い込み、ほとんど衝動買いだったけど、仕事先に着て行けそうな、ブランド物のスーツも一着買いました。
帰国してからそれを友人に話すと、「あのデザイナーの物ならきっと似合うと思う、とても良い買い物をしたね」って言われて、二度ご機嫌(*^_^*)
お店では、皆それぞれに個別ファッションショーを繰り広げ(笑)、バーゲンのシーズンに入っていたにもかかわらず、ゆったりとお買い物ができて、そうね。。。。。
ジュリア・ロバーツ主演の映画、「プリティ・ウーマン」のヒロインになったような気分(笑)。
途中で昼食を挟み、そろそろ皆が納得した頃にはもはや夕方近く。
夜からは、今日の第二のイベントが待ちかまえておりました。
ハイ・ウエイをすっ飛ばし、朝に渡ったワシントン・ブリッジから見たマンハッタンはすっかりと夕闇に包まれている。
でも、昼までの悪天候とはうって変わって、高層ビル群の陰は見事な様の夕景色を演出していてくれました。
マンハッタンまで帰り着くと、S嬢を車の中に待たせたまま、まずはドッサリ買い込んだ荷物を部屋に置き、大急ぎで車に戻る。
全員が息を切らして車に戻ると、即発進!
あちらでは日本と違って、曜日や時間毎に駐車して良い所、ダメな所がコロコロと変わり、駐車禁止地区になっていることを知らずに車を止めてしまったら、速攻でレッカー移動させられてしまう。
その「速攻」というのが、日本の都会とは桁違いの速攻ぶり。
車をチョイと置いて10分後に戻ってきたら、もう、車はいずこかへ引っ張って行かれてる。
急にもよおしたからと言って、コンビニでトイレも借りられないほどの厳しさ。
週末ともなると、食事を楽しんだりする人も多く出てきて、路上に駐車する車も格段に増えるため、ニューヨーク市警本部が全部出払って来てるのかと思えるほど、町中に警官が溢れてるように見えます。
違法駐車の多い地域ではレッカー車の数も半端ではなく、50メートル毎に車を引いて走るレッカー車が目に付きます。
こんな事を大阪の船場辺りでやられたら・・・・・・・・・、さぞや涼しくなると思われ(笑)
つまり、我々が慌てふためいたのは、駐車可の場所を少しでも早く見つけて確保せんが為。
さもなくば、少しでも便利な所で駐車スペースを借りるため。
とりあえず、無事に合法的に駐車出来る所を発見し、我々はオフ・ブロードウェイに出かけられることになりました。
そして、お腹を抱えて笑い転げた約2時間。
|
舞台デビューの記念品 |
"Blue Man Group Show" http://www.blueman.com/
首から上を真っ青に塗った3人のスキンヘッド男達が繰り広げるパフォーマンス。
セリフのあるミュージカルと違って言葉が分からずとも楽しめるものをと、S嬢と彼女の友人の二人が考えてくれたイベントでしたが、本当に大傑作。
舞台の模様を写真撮影できなかったのが何とも悔しい。
その悔しさを倍増するような「お事件」が発生し、我々の悔しさ、勿体なさは、まさに二倍ではなくて、二乗するほどでありんした。
その「お事件」とは・・・・・・・・・
我々の仲間の一人、Mちゃんが、舞台に引き上げられちゃったの!!!
かわゆく可憐な「大和撫子」が捨て身の芸を披露し、もう客席は大受け!!
さすがに、我らがニッポン女性よ。。。。(-_-)ウーム
そして、ショーそのものも、実は意味もなく繰り広げられたドタバタのパフォーマンスではなく、深い意味合いを持っているものでした。
しかし、残念ながら、当日の夜には、その意味は何であったか、私には全く理解できなかったのであります。
ショーが終わった後はS嬢の友人と合流し、イースト・ビレッジのスペイン料理を腹いっぱい!
日本では、大阪が日本の食い倒れですが、世界の食い倒れは、もしかしたらNYかも知れない。
フランス料理、中国料理、トルコ料理と、世界の三大料理の他に韓国料理、ベトナム料理、日本料理等、アジア料理はもちろんのこと、ヨーロッパ近隣の料理から南米料理まで、ほとんどが徒歩圏内で揃ってる。
まっ、私の徒歩圏って、結構広いんだけど(苦笑)、それにしても、NYと言う街、ここは凄いわ!!!
この辺りから、私の中の何かが変わりつつあることを感じておりました。
次ページへ
|